「知り合い、もしくは自分が適応障害と診断されたけど、適応障害って一体どんな病気なの?」
病名は聞いたことがあるものの、その症状や原因、治療方法までは知らない人がほとんどだと思います。
ウィキペディアをはじめ、多くのサイトでは詳しい説明があるのですが、詳しすぎて逆に分かりづらい!と感じませんか?
私もはじめて適応障害について調べたときによく分からずに不安になりました。
今回は、適応障害をはじめて調べる方のために、入門編として概要を簡単にまとめました。
適応障害とはストレスが原因の心の病気
適応障害とは、環境や状況によるストレスが、当人の許容範囲を超えることで、心身や行動面に様々な症状を引き起こす心の病気です。
ストレスの種類には、仕事・学校の人間関係であったり、結婚や離婚などで生じる環境の変化など、様々なものが存在します。
また、個人の性格によって許容範囲も異なるので、同じストレスであっても、耐えられる人と耐えられない人がいます。
なお、適応障害は、うつ病と間違われやすい心の病気ですが、うつ病の方がより重篤な病気だと言えます。
例えるならば、適応障害が風邪レベルで、うつ病が肺炎といったレベルです。
適応障害かチェックする場合は、こちらの記事をご覧ください。
適応障害の症状は様々で個人差がある
適応障害では心身に様々な症状が現れますが、どんな症状が出るのかは人によって異なります。
ここでざっくりと説明すると、3つの観点で症状が見られるようになります。
【情緒面】
抑うつ状態・不安感・やつれ・集中力や記憶力の低下・イライラ感など。
【身体面】
頭痛・吐き気・胃痛・下痢・食欲の低下・睡眠不足・体のだるさ・動悸など。
【行動面】
出社や登校の困難・ギャンブルやアルコール依存・万引きといった犯罪行為など
適応障害はストレスから離れると改善する
適応障害の最大の特徴は、原因となっているストレスから解放されると症状が改善するということです。
例えば、会社では吐き気や動悸が激しく、仕事に支障が出ていたのにも関わらず、退社をして家に帰ると急に元気になって趣味に没頭できる、という病気なのです。
このため、周囲からは「甘えているだけ」と勘違いされるケースも多くあります・・・
しかし、「甘えているだけ」と病気を放置してしまうと、症状がどんどん悪化し、うつ病へ移行したり、最悪の場合は自殺に追い込まれる危険性があります。
適応障害の治療方法
適応障害は、精神科や心療内科に通いながら治療をしていくことになります。
まず第一に、原因となっているストレスを解決することが求められます。
仕事であれば、負荷の軽減や配置転換などで対応し、心身を回復するために休職をとるケースも多くあります。
ストレスの解決と並行しつつ、病院に通院をしながら、薬の服用・カウンセリングによって心身を回復していきます。
少し専門的な言葉でいうと、3つの治療方法があります。
【薬物療法】
薬を服用することで、つらい症状を軽減することができます。
【精神療法】
カウンセリングを通じて心理的な治療を行います。
【生活療法】
起床・就寝、そして3食の時間といった生活リズムを整えます。
薬の治療だけでは、薬を中止すると再発する可能性が高いため、精神療法や生活療法を併用して行います。
まとめ
適応障害の概要を簡単に記載してきましたが、まずは、下記のポイントだけを覚えていただければいいと思います。
【原因】適応障害は、ストレスによって発症し、ストレスから離れると症状が治まる。
【症状】適応障害は、心身に様々な症状が出るが、個人差があって一概には言えない。
【治療】適応障害は、薬の服用やカウンセリングによって治療する。
以上、参考になりましたら幸いです。
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